『ジョンQ』の「For Sasha」は誰? 監督を脚本へ向かわせた、娘の心臓の問題
心臓移植が必要な息子を救おうとする父親を、デンゼル・ワシントンが演じた『ジョンQ-最後の決断-』。この映画の最後に出る「For Sasha」という献辞は、監督の娘サーシャに向けられています。[1]ニック・カサヴェテス監督自身も、心臓に問題を抱える子どもの父親でした。[2]
・脚本を読んだ時、他人事ではなかった
公開直前の2002年2月、CNNのアンダーソン・クーパーは、監督の娘に心臓の問題があり、将来は移植が必要になるという話が、映画を作る動機だったのかと尋ねました。カサヴェテスは、脚本を読んだ時にその点が目に留まり、映画を作る十分な理由だと思った、と答えています。[2]
映画の父親は、保険で手術費を賄えないと知り、病院で人質を取るところまで追い詰められます。娘への献辞を知ると、子どもを失いたくない父親の気持ちを、監督が自分から遠い話として撮っていたわけではないと分かります。[1][2]
・父親の気持ちと、その行動への評価は別だった
同じCNNの取材で、クーパーは、映画が暴力を解決策として見せているのではないかとも問いかけました。監督は、銃や力で要求を通すことは間違っており、ジョンの行動も間違っている、と答えています。父親の切迫した気持ちを描くことと、立てこもりを勧めることは別だったのです。[2]
カサヴェテスが選んだのは、医療制度の問題を一つずつ調べたドキュメンタリーではなく、追い詰められた父親を描くドラマでした。[2]
・脚注
- abRTVE:『John Q』は誰に捧げられた映画か(2022年11月23日)。献辞と場面写真。
- abcdeCNN「American Morning」ニック・カサヴェテス取材の記録(2002年2月13日)。娘の心臓の問題、脚本への関心、主人公の行動への説明。