『逃亡者』列車を壊す前に、貨車へコンクリートを入れたのはなぜ?
『逃亡者』の冒頭で、護送バスへ突っ込む列車。あの事故を撮るため、制作班は貨車の床にコンクリートを入れ、重心を下げました。製作者ピーター・マクレガー=スコットが明かしたのは、予定した場所へ着く前に車両が線路を外れてしまう危険への対策です。[1]
・脱線させるために、まず脱線を防ぐ
撮影には、並行するもう一本の線路も用意されていました。ところが、狙った速度で走らせると途中で貨車が線路を外れるかもしれない、とスタント責任者から相談が来ます。そこで、鉄道に詳しい協力者が提案したのが、車両の低い位置へ重さを加える方法でした。[1]
マクレガー=スコットによれば、ミキサー車を呼んで床へコンクリートを流し込む作業は2日間。使った量は、おそらく約250トンだったと回想しています。列車を頑丈にして事故を防ぐのではなく、壊したい地点まで予定どおりに走らせるための準備でした。[1]
・壊せる列車は、一組しかなかった
デイヴィス監督によると、列車を衝突させられるのは一度だけ。予備の列車はなく、やり直すなら残骸を片づけて別の車両を探すだけでも何か月もかかります。機関車にはエンジンがなく、列車は後ろから押して動かしました。特殊効果担当ロイ・アーボガストとマクレガー=スコットが、必要な場所で線路を外れる仕組みを組んだのです。[2]
・実物の事故と、俳優の撮影は分ける
車両が本物でも、ハリソン・フォードをその横で逃げさせたわけではありません。監督は、人が事故の近くにいないよう慎重に撮ったと説明しています。事故の映像素材を別撮りの俳優と組み合わせるため、映像を投影して合成するIntrovisionも使われました。連結を外す一部には模型を使ったとも語っています。[3]
・脚注
- abcMandatory:製作者ピーター・マクレガー=スコット取材(Fred Topel、2013年9月4日)。
- ComicBookMovie:アンドリュー・デイヴィス監督30周年取材(Rohan Patel、2023年12月7日)。
- Mandatory:デイヴィス監督20周年取材(Fred Topel、2013年9月3日)。