🔍 ポップコーン探偵
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ガントレットの映画トリビア用メインビジュアル 画像は生成イメージです
過去の放送記録
放送日 10月6日(火) 13:40〜

ガントレット

The Gauntlet / 1977
IMDb ⭐ 6.4放送日 2026/10/6 テレ東🕐 109分🎬 Malpaso Productions / Warner Bros.1977年
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探偵アイコン 探偵による映画背景メモ

1977年公開。本作は当初スティーブ・マックイーンとバーブラ・ストライサンドの組合せで進められたが、両者が離れ、クリント・イーストウッドが監督・主演、ソンドラ・ロックが相手役を務める企画へ組み替えられた。撮影は1977年4月から6月にネバダ州とアリゾナ州で行われ、終盤の護送バスには約300人の射手を配置し、家屋倒壊、ヘリコプター墜落、バス銃撃など一度きりの実物特殊効果を連ねた。AFIが採録した制作記録によれば、特殊効果だけで約120万ドル、全製作費は約550万ドルで、失敗すれば撮り直せない破壊を予算の見せ場へ集中させている。The Numbersは北米興収を約3,540万ドルと集計し、AFIには翌年までの世界劇場レンタル/ブッキングが2,400万ドルに達したとの業界報道も残るが、これは総興収とは別の指標である。公開後には暴力描写が批判され、フェニックスの批評家投票でワースト級に入る一方、巨大な弾丸の見世物は作品の看板になった。警察腐敗を暴く物語を撮るために、本物の警察と道路を総動員して街を撃ち抜くのだから、映画産業の皮肉は弾痕より目立つ。

― ポップコーン探偵
この映画の トリビア!!!
22件
特殊効果・撮影設計
信頼度

『ガントレット』の破壊撮影は、失敗しても撮り直せない一発勝負だった

【終盤の破壊場面に触れます】

『ガントレット』と聞いて、まず思い出すのは穴だらけになった装甲バスでしょう。

家には無数の弾丸が撃ち込まれ、車は爆発し、ヘリコプターは墜落する。そして最後には、警官隊の集中砲火がバスの外板を削っていきます。

現在なら、壊れる瞬間をCGで補ったり、同じ素材を使って複数のカットを作ったりする方法もあります。

しかし本作の破壊場面は、実物を本当に壊すことが中心でした。

特殊効果担当のチャック・ガスパーが当時の業界紙に説明したところによると、破壊シーンの撮影はやり直しの効かない一度きりの撮影でした。[1]

家も、車も、ヘリも、バスも、壊したら終わり。

クリント・イーストウッド監督は、用意したカメラですべての破壊を一度に記録しなければならなかったのです。

・製作費の約22%が特殊効果に使われた

AFI Catalogが採録した1977年6月のHollywood Reporterによると、本作の製作費は550万ドル。そのうち特殊効果だけで120万ドルを占めました。[1]

計算すると、全体の約22%です。

この特殊効果費には、ヘリコプターの墜落、銃撃で崩れる家、爆発する車、撃ち抜かれる車、そしてバスの破壊が含まれています。[1]

つまり本作では、破壊が単なる飾りではありません。

映画全体の予算のかなり大きな部分を、数秒から数分の「壊れる瞬間」へ集中させていました。

ところが、費用をかけたから安全に何度でも撮れるわけではありません。

むしろ逆で、実物を壊す撮影は、準備に費用がかかるのに、本番のチャンスは一度しかない。予算の大きさと、やり直せなさが同時に膨らむ撮影でした。

・家が崩れる瞬間も、ヘリが落ちる瞬間も一度だけ

一発勝負で難しいのは、爆発を起こすことだけではありませんでした。

どこから撮れば、破壊の規模が観客へ伝わるのか。煙や破片で、肝心の瞬間が隠れないか。俳優やスタッフを危険へ近づけず、予定した位置へ物を壊せるか。

そのうえ、複数の画角が必要なら、すべてのカメラが同時に正しく回っていなければなりません。

一台でも撮り損ねれば、同じ家やヘリを元に戻して撮り直すことはできません。

ガスパーの証言が示しているのは、派手な爆発の裏にある、撮影設計の緊張です。本作の破壊場面では、速さ以前に一度の本番を確実に映画へ残す判断が求められました。

Warner Bros. Classics公開の公式予告編。車、家屋、ヘリコプター、バスへ連なる実物破壊の規模を確認するための補助映像です。一発撮りだったことの根拠にはせず、その証言は同時代のHollywood Reporterを採録したAFI Catalogに基づきます。YouTubeで見る

・バスの銃撃には300人の射手が参加した

終盤のバス銃撃について、同時代記事は300人の射手が参加したと伝えています。[1]

大量の銃弾でバスを少しずつ削っているように見えますが、撮影側から見れば、大勢の射手、俳優の動き、車両の進行、複数のカメラを一度の本番へ合わせる大規模な段取りです。

同時代記事には、300人の射手による数千発規模の銃撃と記録されています。[1]

・映画のために、フェニックスの都市機能まで動いた

クライマックスの規模は、撮影所の中だけで作れるものではありませんでした。

1978年、フェニックス市がVarietyへ掲載した広告には、本作のために主要道路を数日間閉鎖し、警官290人、延べ1万1,000時間を超える警察業務を提供したと記されています。[2]

警察の勤務時間を1万時間以上投入した数字から、撮影が街全体を巻き込む規模だったことは分かります。

劇中では、警察組織が主人公たちの進路をふさぐ「ガントレット」を作ります。

その場面を撮る現実の現場でも、道路、警官、射手、特殊効果班、カメラ班が同じ進路へ集められていたのです。

『ガントレット』の銃撃が今も異様な迫力を持つのは、単に弾着の数が多いからではありません。

家が崩れる瞬間も、ヘリが落ちる瞬間も、バスが穴だらけになる過程も、その場で一度だけ起きる出来事でした。

失敗すれば、同じ破壊は撮れない。だからカメラの位置も、仕掛けの順序も、街の協力も、本番の一瞬へ集中させる。

画面に映っているのは大げさなアクションですが、その裏側にあったのは、失敗を許されない精密な段取りだったのです。

・脚注

  1. abcdeAFI Catalog「The Gauntlet」。1977年6月16日付Hollywood Reporterの制作記事を採録し、製作費550万ドルのうち特殊効果費が120万ドルだったこと、チャック・ガスパーが家、車、ヘリコプター、バスを実際に破壊したこと、300人の射手が参加したこと、破壊を撮り直せなかったという証言を記録している。(リンク)
  2. フェニックス市がVariety創刊72周年号へ掲載した広告「PHOENIX Runs the Gauntlet for Production Companies」(1978年1月4日、94頁)。本作のため主要道路を数日間閉鎖し、警官290人、延べ1万1,000時間超の警察業務を提供したと記載している。(リンク)
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企画・キャスティング
信頼度

ブランド、マックイーン、ストライサンドを経て、主演二人が交代した。初期にはマーロン・ブランドとバーブラ・ストライサンド、その後はスティーヴ・マックイーンとストライサンドが想定され、最終的にイーストウッドとソンドラ・ロックへ交代した。マックイーンとストライサンドの組合せから、実生活でも共演関係にあった二人のロードムービーへ性格が変わったのである。

関連作品・人物造形
信頼度

スタジオでは、本作を『ダーティハリー』(1971)シリーズの第4作へ変える案が実際に検討された。しかしクリント・イーストウッドは、ハリー・キャラハンなら危機をもっと早く見抜き、ベン・ショックリーのような失敗はしないと考えた。弱く不器用な新しい警官像を守るため、シリーズ化の提案を退けたのである。

演出意図・関連作品
信頼度

クリント・イーストウッドが脚本で最も気に入ったのは、相反する男女が一緒に旅する関係だった。本人は『或る夜の出来事』(1934)や『アフリカの女王』(1951)のような昔ながらの二人ものとして説明している。一方、破壊場面の「やりすぎ」の感覚は脚本よりもさらに強めたと認めており、恋愛映画の骨格と漫画的な銃撃を意図的に同居させた。

撮影
信頼度

主要撮影は1977年4月4日に始まり、ネバダ州とアリゾナ州でのロケは同年6月に終わった。物語上の移動経路と同じ二州を使い、特にフェニックス市街が大規模な終盤撮影の舞台になった。アリゾナ州の公式フィルモグラフィーにも、本作のロケ地としてフェニックスが記録されている。

製作費・特殊効果
信頼度

同時代の業界紙が報じた製作費は550万ドルで、そのうち特殊効果だけで120万ドルを占めた。全体の約22%を、ヘリコプター墜落、家屋崩壊、車両爆破、バス銃撃などの破壊場面へ投じた計算になる。IMDbで流通する「特殊効果100万ドル」より、同時代資料の数字は20万ドル多い。

特殊効果・宣伝
信頼度

終盤で装甲化したバスが浴びる弾丸は、ワーナー系の紹介文で8,000発超と宣伝された。撮影現場の弾薬台帳までは公開されていないため、厳密な実射数ではなく、権利者側が長く使用してきた宣伝上の数字として読むのが正確である。300人規模の射手を使ったという同時代報道とは整合する。

ロケ・行政協力
信頼度

フェニックス市は終盤の市街撮影のため、主要道路を数日間閉鎖した。市が業界紙へ出した同時代広告によると、協力した警官は290人、警察の作業時間は延べ1万1,000時間を超えた。画面上の警察隊を映画スタッフだけで組むのではなく、都市機能そのものを撮影へ動員した規模だった。

ロケーション
信頼度

クライマックスでバスが乗り上げる「市庁舎」の外観は、実際にはフェニックス・シンフォニー・ホールである。撮影地点は2nd StreetとAdams Streetの角にある正面入口で、当時は周辺のコンベンションセンターが未完成だったため、背景にセント・メアリーズ教会も見える。地元の舞台芸術機関が現在も映画による1977年当時の景観を紹介している。

宣伝美術
信頼度

イーストウッドは雑誌記事を読み、フラゼッタへ直接連絡した。クリント・イーストウッドはEsquire誌の特集を読んで本人へ電話し、ソンドラ・ロックとともにペンシルベニア州の自宅を訪ねて依頼した。完成した原画も二人が自宅まで受け取りに行っている。

宣伝美術・デザイン
信頼度

ポスター制作でクリント・イーストウッドが示した見本は、フランク・フラゼッタの幻想画『Dark Kingdom』だった。フラゼッタは動きの大きい型破りな構図を複数考えたが、念のため添えた二人が正面に立つ案が採用された。現存するラフを見ると、本人の後年の記憶とは異なり、正面案も一度だけの思いつきではなく複数描かれていた。

音楽
信頼度

ジェリー・フィールディングの音楽には、サックス奏者アート・ペッパー、トランペット奏者ジョン・ファディス、ギタリストのリー・リトナーらが参加した。しかし公開当時、演奏者の名前は映画の画面にもオリジナル・サウンドトラック盤にも記されなかった。後年、音楽研究者がフィールディングとの私信から参加者を復元した。

クレジット
信頼度

ソンドラ・ロックはクリント・イーストウッドと6本の映画で共演したが、二人の名前が作品タイトルより上に並んだのは本作だけだった。単なる共演回数ではなく、宣伝上もロックをイーストウッドと並ぶ主演として扱った例外的な一本である。

関連出版物
信頼度

本作には公開年と同じ1977年に刊行されたノベライズがある。著者は別の小説家ではなく、映画脚本を書いたマイケル・バトラーとデニス・シュレアック本人で、Warner Books版は236ページだった。現在はバトラーの新しい序文を加えた再刊版も出ている。

公開後の反応・レイティング
信頼度

全米公開後の1978年1月、U.S. Catholic Conferenceは本作を「condemned」と評価した。理由に挙げたのは、過剰な銃撃、継続的な罵語、裸体と性描写である。現在のMPAA区分とは別の宗教系評価だが、本作の漫画的な暴力が当時どのように受け止められたかを示す同時代記録である。

公開後の反応・ローカル受容
信頼度

フェニックス市は道路閉鎖や警官の動員まで行って撮影へ協力したが、地元の映画批評家団体は本作を公開年の最低作の一つに選んだ。同時代のVarietyが1978年1月に伝えている。制作を支えた都市と、そこで作品を評価した批評家の反応が正反対になった珍しい例である。

興行
信頼度

興行資料には、世界で2,400万ドルと北米で3,540万ドルという一見逆転した数字が残る。前者は1978年の業界紙が報じた劇場予約・配給収入側の指標で、後者はThe Numbersが集計する観客のチケット売上に相当する北米興行収入である。対象地域だけでなく指標も違うため、二つを同じ「世界興収」として比較してはいけない。

結末・人物造形
信頼度

【ネタバレあり】クリント・イーストウッド演じるベン・ショックリーは、銃撃戦だらけの本作で最後まで誰も殺さない。扉の錠やバイクの燃料タンクへは発砲するが、人間を撃ち殺す場面はなく、終盤で黒幕にとどめを刺すのはガスである。『ダーティハリー』(1971)のような敏腕刑事へ変えなかった人物設計が、結末の行動にも一貫している。

情報不足・要確認
信頼度

ガセビア:フランク・フラゼッタが本作のポスター1枚に2万ドルを受け取ったという有名な数字がある。しかし関係者の検証では、本人夫妻が後年語った金額は2万ドルより低い場合も高い場合もあり、原画代として別に5,000ドルを受け取ったという話とも混線している。契約書や支払記録が見つからない限り、2万ドルを確定額にはできない。

情報不足・要確認
信頼度

ガセビア:エンドクレジットにジェームズ・モフェットの「First aid」という役職があること自体は確認できる。しかし「応急手当担当をクレジットした映画史上初の作品」という説は、先行作品のクレジットを網羅した調査や業界記録で裏づけられなかった。存在するクレジットと「史上初」という評価は別の事実である。

情報不足・要確認
信頼度

ガセビア:銃撃で崩れる家に「25万ドルをかけ、7,000個の穴を開け、15人が1か月かけて火薬を仕込んだ」という細かな説が流通している。家屋を実際に崩し、撮り直せない一発勝負だった点は同時代記事で確認できるが、費用・穴数・人数・期間の組合せまでは裏づけられない。大規模な実物効果だったことと、細部の数字が確定していることは分ける必要がある。

情報不足・要確認
信頼度

【ネタバレあり】ガセビア:テスト試写のクライマックスで観客の大半が一斉に「バスのタイヤを撃て」と叫んだ、というワーナー幹部由来の逸話がIMDbで流通している。しかし幹部の氏名、試写日、会場、同時代の試写記録を確認できなかった。映画を見た観客が抱きやすい疑問を、後から試写の逸話へ仕立てた可能性も残る。

裏取り強め
有力ソースあり
未確認・噂寄り
情報不足・要確認

主な参考資料

配信で見る

ガントレットはどこで配信?

ガントレットを配信で見られるサービスを、確認できた範囲で掲載しています。未確認のサービスは公式サイトで探せます。

P
Prime Video
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N
Netflix
U
U-NEXT
2026年9月4日時点で日本国内配信を確認
D
DMM TV
D
Disney+
T
TSUTAYA DISCAS
2026年9月4日時点でDVD・Blu-rayの宅配レンタルを確認
V
VideoMarket
2026年9月4日時点で日本国内配信を確認
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