🔍 ポップコーン探偵
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探偵アイコン 探偵による映画背景メモ

1972年公開の本作は、当初ピーター・ボグダノヴィッチ監督とパラマウントの企画だったが、配給会社が替わり、サム・ペキンパーが引き継いだ。原作者ジム・トンプソンの脚本案は暗すぎるとして退けられ、ウォルター・ヒルの脚色で商業映画としての出口を作り直している。主演マックイーンは出演だけでなく仕上げにも介入し、ジェリー・フィールディングの音楽を外してクインシー・ジョーンズに差し替え、再編集をめぐって監督とも対立したと当時資料に記録される。テキサス各地で撮った作品は、北米興収約3,673万ドルを記録した。世界総額と製作費は今回の高品質資料では確定できないが、少なくとも北米では大きな稼ぎになった。逃げる場所を探したのは登場人物だけではなく、主演の判断から距離を取りたい監督もだったらしい。

― ポップコーン探偵
この映画の トリビア!!!
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撮影機材・関連作品
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車のアクションで傷んだレンズが、『マッドマックス』へ渡った

『ゲッタウェイ』と『マッドマックス』(1979)は、車のアクションだけでなく、撮影機材でもつながっています。ジョージ・ミラー監督によると、後者で使ったのは、『ゲッタウェイ』の車のアクションで傷んだレンズでした。そのレンズ群がオーストラリアへ回ってきたのです。[1]

ミラーたちは、横長の画面でアクション映画を撮ろうとしていました。しかし、低予算の現場で手に入ったレンズのうち、正常に使えるものは一つしかなかったといいます。ほかは扱いが難しく、広い範囲を画面に入れるレンズを使うことになりました。[1]

BFIが『マッドマックス』(1979)の紹介に掲載したメル・ギブソンと車の写真
レンズの後の使用先となった『マッドマックス』(1979)の完成画面。写真出典:BFI/Martyn Conterioの記事。

ミラーは、広角の使い方を巧みだと評されたことにも触れ、実際には、希望する横長の方式で撮るなら選択肢がなかったと振り返っています。監督の美意識だけでなく、手に入る機材の状態も、映画の見え方を決めていたという話です。[1]

・脚注

  1. abcAustralian Screen/NFSA「George Miller」本人取材・文字起こし(聞き手Paul Byrnes)。「Making Mad Max on the cheap」の節で『ゲッタウェイ』のレンズ、損傷、正常に使えた本数、広角を使った理由を説明。
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脚本・企画
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ウォルター・ヒルを本作の脚本家に推薦したのはポリー・プラットだった。ヒルによると、当初の監督ピーター・ボグダノヴィッチは彼女の意見を信頼していた。監督が企画を離れた後もヒルは執筆を続け、脚本はマックイーンに採用された。その後、マックイーンと『ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦』(1972)で組んだサム・ペキンパーが監督を務めた。

脚本・演技
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マックイーンが脚本家ウォルター・ヒルに求めたのは、自分の台詞を減らすことだった。ヒルによれば、主演は脚本の打ち合わせで、これほど話す必要はないと伝えた。他の人物が話していても場面の中心でいられる、という自信があった。

原作・脚本
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【ネタバレあり】原作者ジム・トンプソンは約4か月にわたり映画化の草稿を書いたが、逃げた先にも救いがない暗い終幕は採用されなかった。映画の脚本はウォルター・ヒルが手がけ、完成版は夫婦に逃走の望みを残す結末へ変わった。原作に忠実な映画化ではない。

製作体制
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製作者デヴィッド・フォスターは、複数の資金提供の申し出から、制作への干渉が少ない体制を選んだと語っている。本作は俳優たちの会社ファースト・アーティスツの企画で、マックイーンは出演料だけでなく映画の収入を分け合う立場でもあった。

配役変更
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ルディ役にはジャック・パランスが予定されていた。撮影前にはジャック・パランスが配役されていたが、レッティエリへ交代した。パランスが出演料を理由に断ったという説明までは確定していない。

役作り
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アリ・マッグローにとって、本作の車の運転と銃の扱いは初めての経験だった。撮影準備で約6週間の運転教習を受け、カリフォルニア州の免許を取得。銃の扱いも練習した。逃走するキャロルの動きは、そうした準備を経て演じられている。

ロケーション
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冒頭の刑務所場面は、テキサス州ハンツビルの州立刑務所で撮影された。スタジオの刑務所セットだけで済ませた場面ではなく、実際の施設を使っている。

演技・小道具
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フラン役のサリー・ストラザースは、夫の話を聞かずに済むようイヤホンを着ける演技を提案したと語っている。ペキンパーは、脚本にない小道具や仕草も試させたという。脇役の振る舞いにも、出演者自身のアイデアが入っている。

アクション・安全
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【ネタバレあり】サリー・ストラザースは、終盤のホテルでドクに殴られる場面の代役を断ったと語っている。同じ取材で、撮影を繰り返すうちに後頭部が壁に当たり、腰などにあざが残ったとも証言した。激しい場面を演じた出演者自身が語る、撮影の身体的な負担だ。

編集・制作上の対立
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マックイーンは本作を再編集させたと報じられている。ペキンパーも一時、監督名をクレジットから外す意向を示した。主演と監督の対立は撮影中の意見の違いだけでなく、映画をどの形で公開するかという段階にも及んだ。

音楽
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本作の音楽は、当初ジェリー・フィールディングが作曲していた。ところが、その音楽はマックイーンの判断で使われず、クインシー・ジョーンズへ新たに依頼された。作曲家が交代しただけでなく、すでに書かれた音楽を差し替えた例だ。

音楽・後年の資料
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2005年、Film Score Monthlyは、本作で使われなかったジェリー・フィールディングの音楽を全曲収めた正式CDを発売した。約30分のドキュメンタリーDVDも付属する。映画公開時に消えた音楽を、別の資料として聴ける形にした発売だった。

音楽・関連史
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アース・クエイクの曲が本作に使われたことで、マシュー・キング・カウフマンには1,100ドルが届いた。カウフマンは、その金をレーベルBeserkley Recordsの設立につなげたと回想している。映画内の曲使用が、レコード制作の資金にもなった話だ。

制作記録
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マックイーンはエルパソでの撮影中、誕生日を祝う電報をくれたテキサス州知事プレストン・スミスへ返信した。1972年4月19日付の礼状には、警察と州の人々の協力なしでは撮影が難しかったとの感謝が記され、州の資料として紹介されている。

作品の後年の扱い
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2022年刊のクエンティン・タランティーノの映画論集『Cinema Speculation』の表紙には、本作の撮影現場で並ぶマックイーンとペキンパーの写真が使われた。映画の一場面ではなく、主演と監督を一緒に写した舞台裏の写真だ。

編集・音響
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冒頭の刑務所では、織機の大きな音が、その機械を映していない場面にも続く。作業、監房、妻の姿などを細かく切り替えながら、音は映像の切り替えをまたいで残る構成だ。単に刑務所内の出来事を順番に並べた導入ではない。

脚本・影響
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ウォルター・ヒルの本作の脚本には、ラオール・ウォルシュへの献辞がある。ヒルは『ハイ・シエラ』(1941)や『死の谷』(1949)の物語と構成を参考にしたことを取材で認め、献辞を知ったウォルシュの自宅も訪ねた。そこで監督になるための助言を受けたという。

カメオ・アクション
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銀行強盗後の車の場面に出るオレンジ色のフォルクスワーゲンを、ジェームズ・ガーナーが運転している。撮影地サンマルコスで友人を訪ねていた際の参加で、ペキンパーが払った報酬は1ドルだった。目立つ役名付きの出演ではない。

配役・脚本
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写真家ブリソンの役は撮影中に広がった。雑誌『Life』の元写真編集者で写真家だった。本人によると、撮影が進むにつれて役が広がり、ほかの役から台詞を移されることもあったという。

情報不足・要確認
信頼度

【訂正】道路脇でドクがキャロルを平手打ちする場面を、台本にない完全な即興とは言い切れない。1972年2月23日付の改訂撮影台本の転記には、同じ場面に平手打ちの記述がある。撮影時の打ち方や、マッグローの反応が本物だったかは別の未確認事項だ。

情報不足・要確認
信頼度

【ネタバレあり】【未確認説】夫婦がごみと一緒に圧縮されそうになる場面は、『スター・ウォーズ』(1977)のごみ圧縮機場面の元ネタだったという説がある。ただし、似た状況があることと制作上の影響は別。ジョージ・ルーカスや制作陣が本作を参照したという証言は確認できていない。

情報不足・要確認
信頼度

【未確認説】ドクが警察車両を撃って燃やす場面には、マックイーンが提案したという話がある。改訂撮影台本にも車両が燃える描写はあるが、それだけでは発案者は分からない。主演本人、脚本家、制作記録による提案の裏付けは確認できていない。

裏取り強め
有力ソースあり
未確認・噂寄り
情報不足・要確認

主な参考資料

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ゲッタウェイはどこで配信?

ゲッタウェイを配信で見られるサービスを、確認できた範囲で掲載しています。未確認のサービスは公式サイトで探せます。

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